第六十三段 うつろふのさん

実際かわいかったと思うの、本当に。
目も大きくて黒目がちでくりくりしてて、 いつもベッタリで、最初の頃は、 「ぴゅうぴゅう」なんて私らを呼んだりして。

実際にあった出来事をそのまんま絵日記にしたためているうちに、 黒目がちだった目は、だんだん小さくグレーっぽくなってきて、 デコからぶら下がるようになった頃には、 何だか鳥相が悪くなっていて、 振り返ると、梅蔵をどんどん極悪な表情で表現している自分に気づく。
しかも、梅蔵に唯一ガブされているダンナの目には、もっと極悪に写っているらしい。

でもいいの、愛情の裏返しだから♪
こんな面白い鳥、他にいないもーん。(←親バカ)