序 段 なのいはれ

愛犬が死んで1年余、どのように生きても今日は今日、このまま廃人でも人生どうかと気づく。

でも、さすがにまだ新しい子を迎えるのはつらいので、「ほ乳類」を飼うのはしばらくやめておこう、と思った。
しかしほ乳類を避けるとなると、「魚類」ってのもなあ、ウロコだしなあ、抱っこできないしなあ、…という家族会議の結果、ダンナが子供の頃に飼育経験のある、「鳥類(セキセイインコ)」を飼うことに決まった。

モノでも生き物でも、名前というのは、ソレが最初から持っているものだと思う。
こちらが考えて命名したように思っていても、実はそうではない。
そこを無視して思いこみや我田引水で名前をつけると、色々な問題が発生するわけで。

鳥を連れてきたその日、私たちの間では「ワハハ本舗」のDVDがブームだった。 (どこが廃人だ)
鼻に豆を込めて飛ばす「梅垣義明」から単純に一文字頂いて、 命名「」。
なんとはなしにつけた名前だが、 誰が言ったか「名は体を表す」、こいつが鼻から豆を飛ばすなんてもんじゃない、 マコトにあなどれない鳥に成長していく。
そして、確かに、 ヒナの頃は「梅」という名前だったのに、 いつの頃からか、 そんなかわいらしい名前ではとても言い表せず、 「梅蔵」と呼ぶようになった。

ああ、「名は体を表す」、恐るべし。
あのころはかあいかったなあぁぁ…。
いや、今でもかわいいんだけどねっ!!